□月 ●日  No2504 貸した金返せよ


たまーにあることなのですが、うちのところにノンバンクの方が見えるときがあるんです。
要するに督促なんですが、幻想郷のことを知らない素人がやってきますと
色々頭が痛いのです。 


狸や妖怪たちが金融の世界に相当食い込んでいるので、普通なら
妖怪たちの存在位は知っている人が多いものです。
うちのところにも金融屋の天狗が遊びに来る時がありますが
傍から見たらちょっとキツめのお姉さんくらいにしか見えません。


金融屋にとって幻想郷の存在はある程度常識と言われています。
要するに高跳びみたいなものですが、普通に考えられる人は幻想郷に行くことはありません。
基本的に幻想の世界はよほど準備がないと行ってはいけない場所と言われます。


ところがうちの社員がその立場を利用するとなると話は別です。
ある程度知識がある人が高跳び先に幻想郷を選んだとしたら相当
面倒です。たまに幻想郷内に手配書が出回っていたら、それだってくらいです。
一番きついのは天狗が買収されているケースで、見つからないと思っていたら
天狗の一人がそいつの情婦だったという笑えない話もあります。
あの件は結局どうなったんだっけ。


で、今回の金融屋なんですけど、知らない人に教えても余計に怒るので
そのまま待ってもらいました。
案の定戻ってこないので、数回連絡して、あかんと言って返しました。
これからこいつの捜索が始まる予定です。 どうなることやら。