□月 ●日  No2509 現人神がいない世界


幻想郷で一番怖いものはなにかって話ですが、やはり渇水が一番シャレにならない問題と
いうしかありません。幻想郷で渇水が起こると本気で生きるか死ぬかのどうしようも
ないことになります。地底から水をスワップというやり方もありますが、これも
耕地を維持するには不足と言わざるを得ません。


自称現人神の確保は幻想郷にとっては悲願といえるものでした。
雨乞いをさせればかなりの確率を降水を確保できます。
これによる収入がとてつもなく大きいので自称現人神の予算は常時余裕がある
というわけです。


しかし、彼女が居なくなった顕界はというとこれがシャレになら無い状態に
なっているといいます。
実は彼女の能力には二つの側面があります。特定の場所に雨を降らせることは
特定の場所に大量の雨が降るのを防ぐ意味もあるのです。
気が付いた時は後の祭りと言うしかありませんが、こちらも発覚するには
地球シミュレータの完成が必要だったので一足遅かったと言うしかありません。


たまにですが、彼女の帰還を求める意見というのが出るときがあります。
一応、彼女の用いる儀式がどのようなプロセスで行われているのか
科学的見地で調べる動きはあり、雨乞いのたびに都度観測機器を
通してどのようなプロセスで雨乞いが行われるかを調べているところらしいです。


最終的にはスペルカードの形でリリースできればよいと言う話ですが
戦略的価値が大きすぎることもあり、慎重に開発が進められているという
話であります。


どちらにせよ、今のところは彼女の力で幻想郷の水脈は守られているって
ことであります。いや龍神様に出張ってもらいましょうよって話もありますが
それはそれ。