■月 ●日  No5660

 今回は岡崎先生の功罪を話すで。こんばんはまな板やで。
 彼女については色々な話があって、本人は相当苦労したと思うで。
 何しろ彼女が学会を追い出されたのは研究費の捻出のために学会の年会費を滞納したとか。
 査読してもらう相手にまともなのがいなかったせいやで。だから見る人が見れば
 彼女に必要なのは博士号じゃなくてノーベル賞だって言っていたかもしれないで。
 
 もちろんそのせいで、彼女の争奪戦が始まってしまい困窮している彼女を救うことが
 遅れてしもうたんや。彼女に接触してお金を渡せばどんな勢力にも付いていく可能性が
 あったんやが、実際はそうじゃなかったんや。彼女は自分のパトロンを厳選していたんや。
 ゆえに彼女はお金がなかったんや。自分の価値は自分が一番理解していたんや。
 
 そもそも彼女は理論物理学の施行でそのまま魔術を使うんや。
 魔術は物理法則で再現可能であり、何も特別なものでもなかったんや。
 それはつまるところ何もないところから何かを得ることは不可能だってことが
 わかったっていうことを意味しているんや。
 
 岡崎先生は普通の人間でも安全に魔法を利用できることを証明してしまったんや。
 彼女がいなかったら今の霧雨魔理沙はおらんで。
 少なくても彼女はあの頃は何かしらの代償がなければ魔術を使えなかったんや。
 岡崎先生はその限界を超えてしまったってことや。おかげでできたのがノーリスクに近い
 水準で魔術ができるパッケージ スペルカードや。
 うちはそう信じているで。