■月 ●日  No5737

 顕界の連中は小兎姫のことをニンジャって言ってる。
 確かに彼女のムーブはほぼニンジャであり、まぎれもなくニンジャだと思う。
 このことについて彼女はそれを否定しない。寧ろ利用しているともいえる。
 ニンジャだから超人的な動きができる。ニンジャだからあり得ない
 ことができることになってる。

 というかですね、ニンジャって糞便利な概念だと思う。
 というか妖怪を偽装するのにニンジャを使用している。
 とりあえず、無茶苦茶な動きをしたら、特撮ヒーローか
 ニンジャって言っとけばとりあえず問題ないのだ。
 
 問題は顕界で起こっている怪異もニンジャ認定されていることである。
 おかげで、怪異のいくつかが意味変質を起こしており、
 彼らを守れと言われても知らんがなっていう流れが起きている。
 最近は自動車に並走することが出来るターボババアすら
 外国人にニンジャと言われており、もうニンジャでいいや
 になりつつある。

 うまく意味消失を免れているのは海外に打って出た妖怪で
 モニターから出現する美女妖怪とかがそれにあたるのだが。
 あっちはあっちで妖怪に芸能界などを潰されたくないとのことから
 ポリコレなんて概念で対抗しているんだと。