■月 ●日  No5800

  年末進行で忙しいまな板や。霊能局と言っても普段の仕事はほぼ祭祀なんや。
 霊能局というのは一応超能力者の集まりってことになってる。実態は公務員になった
 妖怪たちや。彼らは妖怪とのパイプを持って様々な活動をしているで。
 やってることは恐ろしく地味でもあるんや。
 
 うちは建築課からの異動組なんやが、だいたいやってることは出土する古代遺跡の
 評価や、インスペクションとかや。困ったことに多くの古代遺跡は出土しても
 なかったことにされてそのまま工事することが多いんや。
 で、不適切な処置をしたところはだいたい碌な目に合わんのや。だから現代では
 きちんとその辺の評価をしないと危険だってことで、鑑定作業とかもやってるんや。
 
 だいたいの遺跡は意味消失しているんやが、中にはちょっとやばいもんもあるケースがある。
 この場合はだいたい念が地層になっていて取り扱いが難しいんや。
 ものすごく年代をさかのぼらないとダメなケースもあるんやが、困ったことに
 多くの場合言語が通じないんや。
 
 場合によっては退治ということで立ち退きをお願いするケースもあるな。困った話や。
 たまに応援が依頼されるときもあるがだいたいこじれてることが多いで。
 今のルールで昔の人を取り締まるのは気が引けるがしゃあないわ。