■月 ●日  No5853
 
  君たちは妖怪が存在しきれなくなって意味消失する場面を見たことはあるだろうか。
 存在しきれなくなるというのは言葉通りの意味だ。本人の意思とかは全く別で
 形状を維持できなくなる様はかなり見ていてホラーだ。
 というか形状を維持できない状態での姿は妖怪としては自分の存在を維持する
 ぎりぎりラインであり、可能な限りグロめに消失することで、自分が消えるときに発生する
 切り裂くような痛みを軽減することが出来るとかなんとか。

  まあここまではいいんですよここまでは。
 ところがですね、ここに異を唱える変態が要るんですよ。魂魄っていうんですけどね。
 いや、彼のいうことは確かに道理に適っているんですよ。うまくいくとと妖怪の消失を
 防ぐことが可能なんですよ。なんでも400年前にはすでに手法として効果がある
 ことが実証されているんですよ。

  副作用はどうあれな。

  そんなわけで意味消失する直前の妖怪に出くわしたんですよ。いや魂魄たちが
 ダメージを与えていたからなんですけどね、人間の姿をしていない、そりゃもう
 フリークスって言っていいやつね。
  んで今回もトドメをさすと思っていたんですが。
  無言で近づいて紙を見せましてね。

  何故か消失寸前だった妖怪の姿が急に安定しだして。
  割と本気でクソだと思う光景を目の当たりにしました。美少女化しやがりました。
 

  こ   い   つ   や   り   や   が   っ   た