■月 ●日  No6106

 黄泉戸喫(よもつへぐい)という言葉がある。
 黄泉のかまどで作った食べ物を口にするってやつでこの世に戻れなくなるというものだ。
 幻想郷も広義で黄泉の国と言えるので、そこの食べ物を口にするとその地の住民と
 見做されて戻れなくなるとされる。
 ここまでが前提
 
 まあ実際にはそんなもんはない。
 ただ、幻想郷には食品衛生の観念がとても薄いってことは理解されるべきだ。
 つまり危険な食べ物のオンパレードだ。耐性がないと確実に腹を下すとかはするだろう。
 あとあっちには食べ方のルールがある。いきなりがっつくような食べ方をしたら危険だ。
 
 まず幻想郷の食料事情は決して良いとは言えない。だから食べられるもんは基本的に
 食べるって特性は理解されるべきだ。当然、山菜とかもきちんと食べるんだが、
 そこにきちんとした基準が存在しない。
 ゆえに自称現人神の家には食料を運ばないとダメだ。これでもカミが住み着いているから
 米とかは安全に食べられる。

 んで、ここからが問題なんだが、食べられればいいからやべえもんがしばしば混じる。
 で、私が入社したときは幻想郷の食べ物は最初少し食べて時間が経って
 問題がなければきちんと食べるってことをする。
 依存性の薬物とが混じるなんてぶっちゃけよくあるんだわ。で、阿礼乙女なんか
 それがもとで人事不省になっていたんだな。
 今じゃその辺のルールが厳格になったから阿礼乙女の寿命はアホみたいに伸びた。
 完全に一般人と変わんねえだろ。

 そんなわけなので、そんなのいちいちチェックしてられないので幻想郷の食べ物が
 好きに食べられなくなったのさ なーむー