■月 ●日  No6110

 個人的にすげえ困るのは、送るのが人間の時だと思ってる。
 つまり強制送還だ。そんなもん、隙間妖怪の力でどうにかしろよって思うんだが
 実際のところは列車で送ることに意味がある。
 さすがに一人で同行するのはきついので、ヴィヴィットを配置してまるで接待状態で
 送還している。一般人の場合、マジで鼻の下延ばしている人多数。
 家族連れの場合色々危険。
 だからこいつはニンゲンじゃないんで、っていうのもアレなので言わない。

 人間を強制送還すると言っても事実は言わない。たんに帰れますってやって
 場合によっては地元警察も入れて対応してもらって終わる。
 乗用車ごと着てしまった場合は、列車の貨物にぶち込むことになる。
 大体ガス欠になってるからかなわん。

 んで、この手の案件ってだいたい感謝されないことが多くて、ヴィヴィットにすごんで見せたり
 ひどいと口説いたりしているわけで、何かペナルティを与えるべきなのではと最近ちょっと
 思っている。ちなみに朝倉がたまたまこの手の案件に同席したときは、何もお誘いを
 受けなかったということで、本件は一応公然の秘密ってことになってる。
 
 こんな話を霊能局の連中に聞いたら、自分たちがやってるときは料金を請求していると
 言われてひっくり返った。