□月 ○日  No550 中間管理職狐の裏稼業


高天原にあるGPS衛星群のファームウェア更新。 幻想郷で物資を運び入れる仕事をする上で
人工衛星はなくてはならない存在だ。 時たま月兎が衝突したり、デスマシン妹君が
気まぐれで破壊したりするが我々の仕事は衛星無くしてはとても成り立たない。


幻想郷の世界地図は日々移り変わっていく。 結界の位置は一定の要を除いては可変であり
視覚的にも空間的にもねじ曲げられている。
幻想郷全体で見れば博麗神社の相対位置はしばしば変わってしまう。
八百万のカミ様の気まぐれだったり、巫女様が儀式を怠っていたりと
その要因は様々だ。 
何も知識のない人間が幻想郷に迷い込んだらまず間違いなくのたれ死にするのも
方向感覚が狂いやすいからである。


幻想郷の端へ行っても空間がループしたり、とてつもない場所へワープしたりと様々である。
従って我々は結界の端には基本的に近寄らない。 
ここに妖精達の悪戯が加わると恐ろしいことになる。方向感覚はなくなり危険である。
ただ、仕事を手早く済ませるためにはやはり空間のひずみを積極利用した方が都合がいい。
うまくいけば大幅なショートカットができるからだ。


今日はあまり外に出歩けないので街で油揚げを買いだめする。
これを中間管理職狐のところへ持って行くと一週間のひずみ位置予報を記した紙がもらえる。
配達記録と照らし合わせれば、安全に近道ができるという寸法だ。
レンタルスーパーコンピューターに匹敵する中間管理職狐の計算能力だからこそできる
芸当であると思う。


幻想郷の街の人たちもそういう事情をわかっていて油揚げ代をぼったくってくる。
普段の数倍の価格で油揚げを買わないといけないので本気で困る。
おまけに外の世界の油揚げはあまり口に合わないらしい。


色々と用事を済ませていたため遅くなって中間管理職狐に会いに行ったら
豆腐屋の親父を発見した。
姿をかくして何をするかを見守っていたら、豆腐屋が中間管理職狐になにやら重そうな
巾着袋を渡している。 どうもバックマージンを渡しているようだった。


腹が立ったので朝倉にその事を話したら「幻想郷の空間地図を把握しているのは中間管理職狐だけ」
と言われて相手にされなかった。
独占的に情報を持つものの強さを思い知った日であった。



拍手レス突っ込み他

ぬうりひょんってなんですか
 語感が面白すぎるので採用してしまいました。 今は反省していない。

次はバグベアード様ですか?
 このロリコンどもめ

日記は寺井月抄
 こち亀の寺井とわかるまで時間がかかりました。

朝倉かわいいよ
 とうとう彼女がサブ主人公の座を手にしてしまったような気がする
 モデルがいるので素材には困らなかったり

シエスタネタはもう少し寝かせてほしかった
 ちょっと早すぎた。他の掲示板にも転載されて私もびっくりした。