□月 ●日  No851 公共施設建築


幻想郷にある公共施設建設のための打ち合わせ。材料発注などが絡むため同席。
幻想郷の建物の中でも公共の建物については皆からのカンパで建造される。
一般的に農家商家から資金が集められる。 
当社は建築資材の一部と設備の提供となる。


この資材計算が面倒で仕方ない。 何しろこれを発注単位に変換しないといけないのだ。
メーカーは床材にしろ何にしろロットで販売する。
幸い幻想郷の建築物における基本寸法は顕界の建築物と同じものを採用しているので
ロス分を考慮しなくて済むのだが、ある程度はメモ書きをして最終的に事務に送らないといけない。
さらに厄介なのが配送料で、これらを追加した予算を組まないと資金ショートする。
小さな部品の場合だと配送費だけで赤字になる。


建築は鳶職の人間たちが無償でやることになっている。
食事などの諸経費は会社負担となるが、それは致し方ない。
重機の代わりに重量級の妖怪を使うことが多い。


さて今回、大型妖怪ということで灼熱妖怪ことお空さんがアルバイトをしたいと言い出した。
そこで与えた仕事が、発生残材処分の仕事である。
一定の火力以下だとダイオキシンが発生するが、お空さんの火力ならきちんと燃やし尽くせるのが
ポイントであろう。
年末が近いのと、さんざ迷惑をかけたということで博麗の巫女から迷惑料をたかられていると
もっぱらの噂だ。
でかい穴をあけてその中でやろうと提言したら、巨大クレーターをつくればいいと言い出したので
全力で止めた。


設計図が綺麗な手書きで書いてあって美しい。
ドラフターも使って書いてあるそうだが、幻想郷のドラフターは妖精による人力で動くらしいので
大変だと思う。 


とりあえず新年あけてからの工事と言うことで決定。
地鎮祭に博麗の巫女を呼ぶか協議。呼んだら死屍累々確定なので満場一致で却下した。