□月 ●日  No1768 埋葬は清く正しく美しく


幻想郷の埋葬事情の話。 幻想郷でお墓に埋葬するのはある意味厳重に行われる。
きちんと荼毘に付して、きちんと封印が基本である。
なにかおかしい単語が出てきても気にしてはいけない。
地面から何か出てきたらすべてが遅いのだ。 もちろんそれを望んでいる人も
いなくはないが、それをやった場合のペナルティも極端に大きいのが幻想郷だ。


妖怪になって復活すれば弾幕をばらまく公害の出現だ。
大体が博麗の巫女に粉みじんにされる。すべての形骸が失われることになるだろう。


幻想郷で口封じのための殺害はおおむね成功しない。きちんと死体を遺棄しても
妖怪たちにあっという間に掘り起こされて確実に報いを受ける。
よって幻想郷で人死にがあった場合それがなんの因果で発生しているのか
きちんと確認する必要がある。


幻想郷では病院で亡くなるひとはほぼまれで、自宅で急に体調を崩して
何も処置が出来ず最後に脈だけをとってご臨終ですというケースがほとんどだ。
葬式の前に畳の位置を切り替えてすぐに通夜の儀が行われる。
内臓の温度による腐敗を防ぐ死体の冷却は今までできなかったが
最近は妖怪たちが冷却してくれるので意外と楽になったという。


お葬式も斎場ではなく自宅で行うものである。
参列する人は近所の人であって拝んで貰ったらすぐに燃やす。
そうしないと生きのいい死体だと妖怪に持ち運ばれてしまう。
感染症よりも始末が悪い。


ひとつだけ顕界と違う部分は遺産相続の部分である。基本は長男が家を継ぐが
最終手段として中有の道にいる間はそこそこの交信ができるらしい。
我々が連れ戻されるくらいだから、不可能ではないのだろう。


だからってその伝言をこっちにやらせるのはやめてくれ。
まるで死亡常連みたいじゃないか。