□月 ●日  No1783 死亡遊戯


八雲商事社員は死んでも中有の道で強引に回収されるという酷い運命がある。
お陰で労災で亡くなるというのは殆どないと言って良い。
殆ど無いと書いたのは、亡くなるのがどうしようも無い場合である。
たとえば心臓麻痺や脳卒中などによる突然死がそうだ。


もっとも幻想郷でそういう事態になった場合は妖怪たちによってほぼ強引に
蘇生されることになる。
動脈瘤を小型化した妖怪が直接除去したとか、直接縫合したり焼き切ることも
不可能ではない。
よって八雲商事社員が幻想郷で亡くなるというのは殆ど無いというわけだ。


で、今日も中有の道にいるのだが。
理由はアレだ。大体の場合は妖怪との小競り合いに巻き込まれた時だ。
弾幕が放たれてある程度は回避できるが所詮は二次元移動しかできない
一般人である。いともあっさり被弾して動けなくなればそのままあの世へ直行だ。


さて、そんな私がどうやって迎えに来てもらえるのか、
一つは姫ちゃんのところまで移動するパターン。この場合は三途の河まで渡る。
死神たちにすっかり顔を覚えられており、おう、また会ったなとか言われる。
死神が何も取らないので何で私から何も取らないのかと言われる。
常連だからなと言われて乗せられるがそれはそれで泣ける。


また時間がないときは直接迎えが来る場合もある。そのときどのような道で帰っているのか
それは自分自身も分からない。毎度毎度ルートは変っており、一つだって
同じ事はない。 井戸に落ちたり電話ボックスに入ったりと様々だ。


そんなわけで、ちょっくらあの世に行ってくるみたいなノリで
最近あの世に行っているような気がするが、もはや呪いの類だよな。
どう考えても。