□月 ●日  No1813 当たり前のようですが


台風が近づく幻想郷。妖怪達も強風には弱い。風に逆らって移動することは危険きわまりないし
なにより飛来物が無視できない。建造物への固定も甘いために木片などが飛んできて
大けがなんてことも普通にあり得る。


強風が吹いたら基本的にみんな屋内待避だ。飛んでいられるのは天狗ぐらいなものだ。
連中は風の流れを読むことが出来る。しかし、流れが読めるのと流れてくる物を読めるのは違う。
舞い上がった物体に衝突してけがをする者は続出する。
弾幕回避のようにはいかないのかと思う者もいるが、弾幕の場合はある程度着弾点が予測できる。
これは基本的に弾幕生成プロセスが比較的簡素な方程式によって生み出されているからである。


なぜ、幻想郷ではものが吹き飛びやすいのか?
それは釘の存在だ。 顕界においては電動工具の普及により所謂ねじ式コーススレッド(木ねじ)が
普及している。これは今までの釘と違い圧倒的に引っ張り強度が高い。
そのあまりの汎用性から幻想郷でも破壊されたくない一部の建造物についてはコーススレッド
採用されているがどこでも普及しているわけではない。
物体が引っ張られる大風の場合は簡単に引きはがされてしまうのである。
もちろん木材の作用によってそう容易には外れるわけではないのだが。 


そんなわけで基本的に飛ぶのに不自由するような強風の時は基本飛行禁止だ。
まあ、当たり前と言えば当たり前とも言える。
地上に降りた天狗が歩くのを億劫がって舞い降りるように移動すると風に押し戻されて
逆送してしまう現象が見られるのもこの時期だ。


私はどうかって?もちろんゴーグル着用で通常営業です。
ぶつかったら中有の道逝きだし(諦めた)