□月 ●日  No1840 もはや恒例行事


幻想郷では結構な割合で何かが復活することが多い。実際には顕界にいられなくなったので
幻想郷に活動拠点を移したら元気になって実体化したというのが多い。本人は復活と思っているが
我々としては、よかったねと棒読みで言うようなそんな状況。


基本的になにかが復活する場合、こちらとしても色々な対策マニュアルというものが存在する。
復活したら面倒な輩とかは、早々にスペルカードルールをたたき込む。
これを会社の用語で型に嵌めるという。本人は大体の場合自信家なので承諾してしまう。


復活させるタイミングも大切だ。今回のプロジェクトではほぼ嫌がらせ同然に寺を目的地真上に
建立してさらに、結界で縛ってから復活させることになった。
通常この手の建築には数年か掛かるところをスーパー突貫工事で終わらせた。
聖輦船に用いている倉をそのまま使用してそれを構造体にするのだが、高床にするため、
基礎工事は先行で数ヶ月前から行う念の入れようだ。 つまり、聖輦船が飛びだつことは
我々というよりは霊能局にとっては既定路線だったのである。


復活するタイミングをずらすのも有効だ。早く復活させたりタイミングをずらしたりすることで
相手の力を削ぐことができるのである。自分は早く復活したいので、本当のタイミングというものは
得てして誤ってしまうものだ。大体早すぎるケースが多い。
遅いくらいに復活するとちょうど良いあんばいになるようだ。


そんなわけで今回のケースでもわざと変なタイミングで復活させて相手の影響力を
削ぐという方針が執られる予定である。
今回は権力に野心をもつ人間が相手とあって、場合によっては利用するなりすることになるともいう。
知らぬは本人ばかりなりという案配である。