□月 ●日  No1854 移住先候補


あれだ。これはこちらのミスだ。 正確には綿月依姫のミスだ。
肝心の本人は、自分がやんごとなき人物だから霊が集まっているのだと主張するだろう。
この際だからそういうことにした。というわけで綿月依姫には駆除しなくて結構と伝えておく。
お陰で中途半端な状況で博麗の巫女が動き出すことになりそうだが問題ない。


そんなわけで地底である。ゾンビ発生源は今回の事態をかなり喜んでいる。ゾンビの材料が増えるから
らしい。そもそもここにいる自称神霊は正確には神霊なんかではない。神霊って言っていいのは
たぶん月の都にいる霊魂とか天界に少数いる存在になる。 
ここにいるのは以前温泉とセットで飛び出した地霊が幻想郷に対応しているうちに
丸くなった奴が多い。 結局自分で救いを得ることができないから
少しでも救ってくれそうな相手を目指すのだろう。


ならば大師様にでも相談しろよと思うかもしれないが、彼女は概ね生きている相手にフォーカス
している。死んだらほとんど放置。経文だってよく読めば生きている人相手のために書いてある。
これは当然のことで、死人は本当に聞いているのかどうかわからないからだ。


誠にお目出度い話である。あれだけ色々起こった偉人なのにその起床を見守るのは人間ではなくて
人間の体を持たぬ霊魂ばかりなのだから。私なら到底耐えられないと思う。
本人はそれで良いのかと思えてくる。


さて、こいつらの移住先だが、一応主が居なくなった法界が第一候補に挙がっている。
数千年の封印に耐えられるように生活はまさにパラダイス 直近では電気もしっかり通っていて
とても清潔だそうだ。 大師様曰く。
こいつを仙界と改めておけばあーら不思議、奴らの居住区のできあがりだ。


米帝がつくった移動インフラもあるし、たぶんこれで納得してもらえるだろう。
あとはゴテゴテと装飾するだけである。きょうび装飾にはそれほどお金は掛からないのだ。
安上がりすぎる。