□月 ●日  No2089 我々 カミじゃないから


幻想郷の社会はある意味封建的なシステムと新しいシステムが混在している。
農地開放がなかった幻想郷では、かつての地主制度がかたちを変えて残っている。


幻想郷で結婚といったら、基本的に長男坊が行うものと相場が決まっている。
幻想郷において、耕地の分散や、耕地の荒廃は絶対避けないとならない事だからだ。
注意しないと、幻想郷の食料生産能力が極端に低下する。
低下した分をある程度は八雲商事側で対応できるものの、こちらも予算がある。
限界を超えた場合は、多少の飢えなどを許容しないとならない。


妖怪から文句が出るが、妖怪たちにも飢えさせないよう協力を願う。
紅魔館みたいなある程度統治廻りをわかっているところは、備蓄食料の放出などを
行っているのである。


では、次男坊などはどうなのか、彼らは都市で暮らすことになる。
彼らは、彼らで大事な任務がある。
妖怪たちの餌となるのだ。もっとも物理的な餌は別問題だ。
病気になって死んだ稚児は妖怪の物理的餌となるが、都市の場合は、精神的恐怖や
社会不安ゆえの精神的安住やらがポイントになってくる。


もっとも幻想郷でカルトは成立しづらい。奇跡なんてものはここの住民には見飽きた代物なのだ。
カルトで腹が膨れるわけではないことは、幻想郷住民がよく知っている。
だが、妖怪に関する恐怖も現実のものだ。だから、妖怪の餌になりうるのである。


ここで言いたいことは八雲商事はカミとかでも何でもないと言うこと。
所詮は営利企業に過ぎないってことをあらかじめ言いたいわけです。 南無。