□月 ●日  No2168 生きるということ


 妖怪というのは毎日が休日のようにも見えますが、実際のところは本当に休日というのは意外とまれであります。
彼らは毎日の生活に必死でありまして、実は一日中だらだら過ごすのは結構大変です。
天狗は公務がありまして、いったいいつ休んでいるのかわかりません。新聞が売れればかなりの収入になるので
休みの日も働いているように見えます。


 顕界ではお盆休みということになっていますが、幻想郷でフルタイムの休みをとることはとても困難です。
博麗の巫女は意外と休んでいません。稼げるときには稼がないといけないからです。
稼げないと餓死というのが幻想郷です。我々のバックアップを受けている自称現人神とは状況が違います。
本当に働けなくなったら、博麗の巫女もほかの人に移ります。とても厳しい話です。
 紅魔館は完全にシフト制ですが、メイド長や美鈴女史は完全にワーカホリックです。美鈴女史が昼寝をするしかないのは
襲撃の大半が夜に集中するからです。


 なので飲み会とかというのは結構連中としては必死になるのはとても当然なのですね。それ以外の生活は
食糧を得るための生活になるからです。命蓮寺も敷地の半分近くが甘藷を育てるための畑に変貌しております。
比較的資金面に余裕があるように見える命蓮寺ですが、基本的に食糧については可能な限り自給自足を貫いていることがわかります。


 この点では三馬鹿たちは比較的楽です。食い物がなくても代謝は最小限になっているのでとりあえず適当に
お供えしてあるものを謂れレベルで食べる必要があります。意外と忘れられているのですが、連中もものを食べないとダメです。
本来なら体は栄養素を必要としませんが脳の記憶がそうさせます。 所謂、切除後の手足が感覚として残る「幻肢」に近い現象です。
 なので彼女たちも物を食べることから逃れることはできません。


 ちなみにこのような事実が八雲商事社員の曜日感覚を狂わせる主な原因となっています。
 毎日が休日に見える彼らですが 毎日が平日というのが正しいのかもしれません。
好きなものをたべながら休日を得るのは実はとても贅沢なものなのかもしれません。