□月 ●日  No2418 回避不能


幻想郷の生活を行う上で回避不可能なことがありまして、それが食べるために動物を〆る行為であります。
私を含め顕界の人は結構これが苦手な人が多いです。魚の場合なら出来るだろうと言われたらそれまでなのですが
やはり不慣れだと精神的に厳しいものがあります。
幻想郷で肉を食いたいと思うのなら、当然それ位はやらないといけませんから我慢しないといけません。


月面人とかこうした屠殺に関係する行為をとても嫌う傾向がありますが、考えてみると顕界の一部の人も
それほど変わっていないことに気づく次第です。彼らは穢れ思想とセットで語りますが、それもおかしな話であり
それなら食べたものを可能な限り有効活用することが相手を弔うために必要なことじゃないかと
思うわけであります。


自称現人神はどうなのかというと、割とそういう行為に抵抗がありません。
それもそのはず、これら屠殺は一種の儀式であり、神事です。やらない方が失礼と考えるからです。
彼女を避けたり、陰口を言う親(それはそれで酷い話なのだが)を前に大演説をかまして黙らせたと言う
話を聞いたことがあります。この辺、本当の意味で彼女は常識人だと思います。
寧ろ、この話を踏まえたうえで、彼女の言葉を反芻しますとたぶん本当の意味が見えてくるかと思います。


命蓮寺の人たちは、やっぱり菜食主義だったりします。 兎も鳥も普通は食べちゃダメといいます。
ただし食べない方が望ましいが、飢饉になればそんなことは言っていられないと言います。
この辺は想像以上に現実主義的だと思います。当時の衛生状態を考えた時むやみな屠殺行為は
疫病の元になったためこのような思想が生まれたのではないかという話も聞いています。
これは妖怪が人間を食べるときにも適用される話であり、割と疫病疾病対策を妖怪自身も
気を付けているという話を聞いたことがあります。


それにしてもメリーやレンコは割とあっさりこの辺の問題をクリアーしていて将来楽しみであると
一緒に恐ろしさを感じたりもします。あまりに躊躇いがなかったのですから。
本人曰く予習していたからと言うのですが、嫌がるだろうなあと思っていただけに色々びっくりした
次第です。慣れといえば慣れなのですけどね。