□月 ●日  No2462 身もふたもない希望


お面妖怪が博麗神社で奉納神楽を踊るという話になったため、各所手配を急ぐ
どうしてこうなったのかはさっぱりわからないが、とりあえず
街中戦闘は終わりを告げた模様。ついでにこのお面には宗教家三匹ほど
静かにしてもらうことで決着した模様。
なにやっているんだかと言うしかない。


ともあれ今回の異変の被害は甚大だ。
お面の妖怪が直接連中をどついてまわったためか、一時復旧したものまでもが
ふたたび破壊されると言う徹底ぶりだ。
見ていてどうするのだと言うしかない。


霊能局も頭を抱えている。あっちはあっちでやっぱり
寺が相当破損したからだ。修理費捻出で予算がかなりもっていかれている。
一般の異変ではこれまで郊外で起こるのが通例であったのだが
今度ばかりは破損範囲が広すぎると言うことだろう。


もっともこのおかげで幻想郷はかつてない規模の好景気である。
破損したと言うことは修理需要が高まることを意味する。
二度の破壊はあったが人的被害はないのだ。
結局人々の希望を戻したのは 好景気というオチである。


そもそも幻想郷は隔離空間であるがゆえに耐久消費財の市場は
広がりにくいと言う問題がある。今回の異変は
耐久消費財の需要を飛躍的に上昇、材料も必要になり
それを作るところが潤う好循環が生まれた。


変な話だがお面妖怪はなくした希望のお面で
どん詰まりだった幻想郷の経済を立て直したと言っても
いいかもしれない。
この好景気はしばらく続くだろうから暫くは
こちらも楽な運営ができればと期待している次第である。